【相談】30代の転職はうまくいかないですか？異業種に挑戦するか、無難に同業種を選ぶか迷っています。
相談者：Oさん（32歳・女性）
今の会社に不満があるわけではありません。仕事内容も人間関係もそれなりに受け入れています。
ただ、入社して10年になろうとしている今、ちょうど節目かなと、区切りがいいかなと考えていまして、そろそろ転職活動しようと思っているところです。
まだネットで求人情報を見てるくらいですが、未経験の異業種にも興味があって、どうしようか悩んでいます。
30代になると未経験の異業種を選ぶと転職できないと言われているようですし、厳しいかな、うまくいかないかなと思う自分もいて、同業種で探したらいいのか、そのあたりも迷っていて、結局動けないでいます。
ご相談ありがとうございます！
それでは早速ご回答させて頂きますね。
“なんとなく”で転職活動を始めると失敗する
Oさんのように20代から仕事を続けてきて、3年、5年、10年という区切りの良さそうなタイミングで、ある日ふとした瞬間に「転職しようかな」と考える人は多いと思います。「ある日」ではなく、「ずっと転職について考えていた」という人もいるかもしれません。
- このまま今の仕事を続けていて本当にいいのかな…
- 今より自分に合った仕事があるような気がする
- 今の会社の企業文化・カルチャーがどうも合わない
- 残業や休日出勤のない会社で働きたい
- もっと自分の能力を高く評価してくれる企業は他にあるはず
- 今より給料がいい会社で働きたい
などなど。思うところは多々あると思いますが、転職したい気持ちを何とか抑えつつ、でも結果として“醸成させていた”という予備軍の人はかなり多いと思います。
今や転職は、部署を異動するかのように、出向するかのように、フットワーク軽く動く人が増えています。しかし一方で「なんとなく」で始めて失敗する人も後を絶ちません。
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失敗の最大要因は「準備不足」
キャリア支援をしている職業上、私の周りには、実際に30代で転職を成功させている女性が多くいます。もちろん、失敗してしまう女性もそれなりに。
失敗してしまった女性のほとんどは「準備ができていないのに＂なんとなく＂転職活動をスタートしてしまった」人ばかりです。
“なんとなく転職”で失敗した30代女性の声
東京都：Kさん(34歳・女性)
転職希望の会社についてよく調べもせず、求人票を見るだけですぐに応募してしまいました。いざ入社したらブラック企業すぎて…。転職しなければよかったです。退職しようと思ってますが、退職するにもかなり消耗しそうです。
神奈川県：Yさん(32歳・女性)
今の仕事とは違う仕事をしてみたかったという“なんとなく”で転職活動していたので、面接で志望動機を聞かれてもコレといった動機や御社へ貢献するという強い気持ちを伝えられなくて不採用だらけでした。結局、まだ今の会社を辞められていません。
大阪府：Eさん(35歳・女性)
今考えると無謀すぎたと反省していますが、未経験かつ異業種の求人に応募しまくって、経験もスキルも何もない私は一つも受かりませんでした。でも同じ業界は嫌だし、どうしましょう…。
なぜ転職するのか、どうしてその企業で働きたいと思ったのか。また、未経験の異業種にチャレンジする場合は、なぜその業種を選んだのか、これまで培ってきた経験やスキルを異業種でどう生かそうと考えているのか。
“なんとなく”ではなく、転職の目的や業種・企業選びの根拠などをしっかり作り込んでおく（準備をしておく）ことが大切です。
成功の秘訣は「自己分析」
失敗した30代女性の声からもわかりますが、納得できる転職を目指すなら事前準備を怠らないことです。
具体的には2点。まずは「自己分析」、その上で「今後の働き方の見通しを立てる」ことです。一にも二にも「自己分析」の精度が鍵を握ります。時間をかけて自分と向き合いましょう。
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30代の転職で求められるものは？
企業が30代女性を中途採用する一番の目的は「即戦力を期待して」のことです。
（もちろん他の目的も企業によって様々ありますが）
採用担当者は、Oさんの前職での経験や持ち合わせているスキル等をチェックして「この人なら即戦力になってくれそう」という期待が見込めた場合、採用してくれます。
また、“今後の働き方の見通し”を伝えることも重要なポイントです。30代女性の場合、近いうちに結婚を予定していたり、すでに結婚している人やお子さんがいる人もいます。今はまだ独身だとしても、この先どうなるかは採用側も気になるものです。
状況によっては、「時短勤務可」「18時退社」「残業なし」「土日祝日休み」「時間単位で有給休暇取得可」「産休や育休の取得推奨」など、企業側の整備体制についても確認した上で、希望する働き方のプランを採用担当者に伝えたり、一緒に考えたりする必要もあります。
しっかり準備したおかげで転職を成功させた30代女性の声
埼玉県：Fさん(39歳・女性)
私の希望である18時退社・土日祝日休みの求人を見つけるのは大変でした。担当のキャリアコンサルタントが「妥協せず探し続けましょう」と言ってくれなかったら諦めていたと思います。おかげで、週に2日間出勤すれば、残りは在宅でもOKなところを見つけてくれて無事に転職できました。未経験で異業種への転職でしたが、転職活動する前に、その業界で必要とされる知識を勉強したり、資格を取ったりしたことが評価してもらえたのも大きかったと思います。
福岡県：Uさん(37歳・女性)
私には子供が2人いて夫は出張も多いので、時短勤務ができる仕事内容であることを重視しました。そのため、転職エージェントを利用して、時短勤務で働く社員に優しい会社かどうか、その実態についてリアルなリサーチに努めました。採用担当者の方と、時短勤務の社員さんがどれだけいるか、時短勤務で働く社員をどのように捉えているか、直接お話を聞けたことが私の中で決め手となり、最後まで納得のいく形で転職活動ができました。同業種の仕事でしたので、これまでの経験や求められているスキルがあることを伝えられたことも良かったと思っています。
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30代で未経験かつ異業種の正社員へ転職できるのか
「今まで営業職だったけれど次は事務職がいい」など、未経験の異業種に転職を希望する人もいると思います。未経験かつ異業種への転職を成功させた30代女性を私はたくさん知っていますので、決して無謀だとは思いません。
とはいえ、それなりに工夫や戦略が必要になりますし、自力では“かなり難しい”ということもはっきりお伝えしておかなければなりません。
どうしても未経験の業種に転職したい、成功の確率と可能性を少しでも高めたいという方は、無料の転職サポートおすすめ一覧をチェックし、自分に合ったサービスの利用をご検討下さい。
繰り返しになりますが、企業が30代女性を中途採用する目的は「即戦力」が欲しいからです。未経験者を採用するとなると、即戦力は期待できず、新卒採用の場合と同じようにゼロから教育していく必要があります。よほどの理由がない限り、わざわざ30代の未経験者をゼロから育てていこうとは思わないのが実情です。
選択肢の一つとして、正社員だけでなく派遣社員という働き方も加えてみるなど、採用される可能性を高める自分なりの工夫も必要でしょう。いずれにしても、どんな工夫ができるかは、自己分析をして自分に合った働き方をはっきりさせておく必要があります。
