こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。
本記事は、次のような悩みや疑問にお答えする内容となっています。
自己分析のやり方は?
弱みや短所も面接で伝えたほうがいい?
強みや長所の効果的な売り込み方を教えて欲しい
魅力ある自己PRを作成するコツが知りたい
【手順】自己分析⇒自己理解⇒自己PR
まずは自己分析から
就活(新卒採用)で作成するエントリーシート(ES)はもちろんのこと、転職活動(中途採用)や再就職を目指す場合においても、履歴書や職務経歴書の自己PR欄は、あなた自身の魅力を伝える最も重要な役割を担っています。
限られた枠内(文字数に限りがある中)で、採用担当者に「欲しい!ぜひ弊社で活躍してもらいたい」と思わせるよう自分を文章で売り込む必要があります。
しかし、自分の強みや長所が見つけられず、どのように書いたらいいかわからないという人は“かなり多い”のが実情です。「自分の弱みはすぐ見つかるのに…」という人は、この機会に改めて自己分析し、自己理解を深めることを推奨します。
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自己分析のやり方(3ステップ)
- 自己理解を深める
- 具体的なアウトプットに落とし込む
- 自分の言葉で語れるようにする
【ステップ1】自己理解を深める
ステップ1は、自分の特性(持っている能力、思考や行動の傾向、性格など)や、自分にどんな強みがあるのかを把握することです。
自己分析では、ステップ1が最も重要です。ステップ1を怠ると、ステップ2とステップ3が中身のない張りぼてみたいになってしまうのでご注意下さい。
自己分析に必要な項目
- これまでの経験や実績
- 思考の傾向(考え方・価値観・信条など)
- 行動の傾向(パターンや特徴など)
- 性格の傾向(主観的・客観的に分析)
- 学習歴(研修やトレーニング履歴)
- 保有資格(取得した資格や免許)
- 夢中になれたこと
- 楽しかったこと
- 好きなこと、好きなもの
- 褒められたこと、嬉しかったこと
- 得意なこと、他者よりも簡単にできてしまうこと
- 続けられていること(長く続けていたこと)
- 失敗と成功の体験
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【ステップ2】具体的なアウトプットに落とし込む
ステップ1で「自分の持っているもの」「自分はどんな人間なのか」をはっきりさせたら、ステップ2へ進みます。
ステップ2では、「仕事を通じてどんな人間になりたいか」「その会社でどんな貢献をしたいか(自分が持っているものを活用してどんな貢献ができるか)」、より具体的に落とし込んでいきます。
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【ステップ3】自分の言葉で語れるようにする
そしてステップ3では、ステップ2で落とし込んだ内容を「ちゃんと語れる」ようにしていきます。
面接でしっかり自分の魅力をプレゼンできるよう何度も声に出して練習するのも効果的です。
面接のような緊張する場面でも、堂々と自分の想いを伝えられるはずですよ。
【参考になる記事】
履歴書で志望動機を伝えて職務経歴書で自己PRする!書類選考を通過しやすい書き方のコツ
自分の弱みや短所は面接で伝えるべきか
自己PRすることによって、面接官はあなたの人となりを間接的に知ることになります。
PRという言葉のイメージからも、「自分の強みや長所を前面に出して、自分の弱みや短所は隠したほうが良いのではないか?」と考えてしまう人も多いと思います。
しかし、強みや長所の一辺倒でのPRは望ましくありません。なぜなら、採用担当者は次の2点もチェックしているからです。
- 自分の強みだけでなく、弱みも把握しているか
- 自分の長所を伸ばそうとするだけでなく、短所を改善しようと努力しているか
自己分析の方法では、自分の強みと弱み、成功と失敗などそれぞれを書き出した上で、経験をしっかり振り返っていくことをセオリーとしています。
かつての弱みや短所が今はどう変化したか、その改善プロセスや成果を強調することも立派な自己PRと言えるでしょう。
企業が求める人物像に近づくために補っていくべき要素を見つけて言葉にできれば、企業側は「この人財が欲しい!」と思うはずですよ。
【参考になる記事】
第二新卒とは何歳まで?転職理由で多いのは?「刺さる自己PRで失敗しない面接を」
強みや長所の効果的な売り込み方
限られた枠内(文字数に制限がある中)で自分をしっかり売り込むためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
自己PR書類は採用担当者の基準(応募者の第一印象や適性など)をクリアするためのもので、書類選考を通過した後の面接はあなた自身のオリジナリティをアピールし、採用担当者が感じた第一印象を確固たるものにするためのステージです。
基本的に自己PR書類と面接でのアピール内容を変える必要はありません。面接では、書類に書ききれなかったエピソードを話すのではなく、書類に書いたエピソードをより掘り下げて話せるよう工夫するのがポイントです。
自己PR書類には「自分をアピールできるエピソード」と「企業が求める人物像に近い、近づけるよう頑張っている」ことを丁寧かつ簡潔にまとめましょう。
広く浅くよりも、狭く深くのほうがあなた自身も話を掘り下げやすくなりますし、話をまとめやすくなると思います。聞き手(面接官)にも伝わりやすくなるはずです。
自己PRの作成には時間がかかるかもしれませんが、一度しっかり作り込んでしまえば、その後はスムーズに面接終了まで進めることができます。有意義な面接の時間を過ごせるよう徹底的に作り込みましょう。
【参考になる記事】
【転職回数が多い人の面接対策】転職理由を自己PRに変えて優秀であることをアピールする!
採用担当者の心をつかむ自己PR(サンプル)
私の強みは、自分の責任の下で、失敗してもトライアンドエラーの精神を忘れずに何度でも挑戦できる不屈の実行力です。
私は、学生時代○○について研究を行ってまいりました。仮説を証明するために、自分の考えに基づき、研究を実践することにとても面白さを感じました。
何度も失敗が続きましたが、分析を重ね、失敗の理由を探すことさえ楽しく、前向きに続けられた為、○○に関して特許を取得することができました。私の強みや経験は、御社の化粧品や医薬品開発理念に通じるところがあると感じております。
また、御社の社是である、あらゆる人の元気を支えられる商品づくりの一端を担えるよう、活かしていきたいと考えています。
魅力ある自己PRを作成するコツ
自分の強みがわからない、見つけられないという人はかなり多く、自分を過小評価していることが主な理由として考えられます。
今はまだ自己PRで主張できる強みが見つけられなくても、弱みや短所からでも自己PRにつなげられるので安心して下さい。
今回ご紹介した例、「失敗は続いたが、煩雑な研究プロセスが楽しいと感じ、結果的に特許取得に至った」というエピソードのように、一つの成功体験にストーリー性を持たせるのがコツです。
そこから「トライアンドエラーの精神を忘れない不屈の実行力」という強みや「御社が消費者へ貢献する力の一端を担いたい」という希望につなげていくとストーリーがあって伝わりやすくなります。
華やかなエピソードは誰もが持っているものではありません。学生時代の部活動や長く続いた習い事、趣味なども訴求力を高める材料となります。ぜひ、一度たっぷり時間を取って自己PRを組み立ててみて下さい。