こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。
薬剤師の需要は他の職業より高いものの、全体の需要と供給のバランスは現在均衡が保たれている状態です。
とはいえ、特に地方では薬剤師の不足状態が続いている地域も多いため、総じて需要は高いと言えます。
薬剤師が転職する場合、東京・大阪・福岡などの地域別で比較すると、求人数や給与額にどれくらい差があるのでしょうか。
今回は、「年収の全国平均や都心部の求人情報だけでは参考にならない。地域別で詳しく教えて欲しい!」という声にお応え致します。
求人や給料が地域によってどう違っているのかをチェックし、ご自身の転職にお役立て下さい。
- 1 【エリア別】薬剤師の平均年収ランキング
- 2 北海道(札幌、旭川、その他エリア)
- 3 東北地方(青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島)
- 4 関東地方(群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川)
- 5 中部地方(新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知)
- 6 近畿地方(三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
- 7 中国・四国地方(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知)
- 8 九州地方(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)
- 9 【対策】薬剤師転職に失敗したくない方向け
- 10 転職を考えている薬剤師向けピックアップ記事3選
- 11 薬剤師の年収に関するおすすめ記事2選
- 12 女性の年収に関するおすすめ記事2選
【エリア別】薬剤師の平均年収ランキング
- 北海道「566.1万円」
- 九州地方「544.8万円」
- 東北地方「540.8万円」
- 中部地方「528.3万円」
- 近畿地方「522.0万円」
- 関東地方「501.4万円」
- 中国・四国地方「489.4万円」
北海道(札幌、旭川、その他エリア)
広大な面積を誇る北海道では、札幌市以外の人手不足が深刻となっています。なぜなら、札幌・旭川・その他のエリアに分けた場合、札幌・旭川に求人が集中し、その他のエリアでは“かなりバラつきがある”からです。
しかしながら、都市部を離れるほど、給与や福利厚生などの待遇が良い募集内容を見つけられる可能性もあり、求職者が何を求めるかによって良し悪しは変わります。
気になる北海道の年収は566.1万円で、全国平均よりも31.6万円上回っています。ただし、この数値はあくまでも北海道全体の平均値。人員が集まりやすい札幌エリアはやや低めに設定されている一方、人員が集まりにくいエリアになればなるほど高くなる傾向があります。
札幌市には薬学部のある大学が点在しているため、札幌市で薬学を勉強した学生が、卒業後も住み慣れた札幌市を離れることなく就職するケースがよく見受けられます。
人口の割合とほぼ同じく、札幌市の求人数は北海道全体の約4割を占めているため、札幌市内の職場探しはスムーズでしょう。とはいえ、札幌市で働くことを希望する薬剤師は多いので、求人が出ると早めに埋まる傾向にあります。いいなと思ったら悩みすぎずに応募するのが賢明ですよ。
- 札幌・旭川に求人が集中し、その他のエリアでは“かなりバラつきがある”
- 都市部を離れるほど、給与や福利厚生などの待遇が良い募集内容を見つけやすい
- 北海道における薬剤師の平均年収は「566.1万円」(全国平均+31.6万円)
- 札幌の年収はやや低め、人員が集まりにくいエリアになるほど年収は高くなる傾向にある
- 札幌の求人はすぐ埋まってしまうのでお早めに
東北地方(青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島)
東北地方では、都市部とそうでない地域での差が激しく、山間部などでは深刻な人手不足に悩まされています。
東北地方の平均年収は540.8万円で、全国平均よりも6.3万円高くなっています。特に人手不足が深刻な秋田県と岩手県では、他の県より高めの年収設定となっていますので、希望する地域の場合はチェックしてみて下さい。
仙台といえど他の地域と比較しても、ずば抜けて求人数が多い訳ではありません。しかも、仙台は人気エリアで求人が出てもすぐに埋まってしまう傾向が続いています。
仙台を狙うなら早期発見と早期応募に努めましょう。希望する条件で働ける可能性は十分にありますので小まめにチェックして下さい。
- 都市部とそうでない地域での差が激しく、山間部では深刻な人手不足
- 東北地方における薬剤師の平均年収は「540.8万円」(全国平均+6.3万円)
- 秋田県と岩手県は他県より高めの年収設定になっている
- 仙台の求人はすぐ埋まってしまうのでお早めに
関東地方(群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川)
関東地方は、病院や薬局の数が多いものの、薬剤師の数も多く、需要よりも供給のほうにバランスが傾いている状態です。
募集内容にも地域の特徴が見られ、生活スタイルの多様化が顕著な関東の都心部では、閉店時間の遅い薬局や24時間営業の薬局・ドラッグストアなども多いため、幅広い勤務時間帯の募集が多くあります。
また、転職先が実施している研修だけでなく、さまざまなセミナーや勉強会が外部で頻繁に開催されていますので、最新情報に触れて知識をアップデートしつつスキルアップするには全国的に見ても最適な地域と言えるでしょう。
関東地方の平均年収は、全国平均を33.1万円下回る501.4万円です。この理由は、関東では募集があれば人員がすぐに集まる状況となっているからです。とはいえ、大企業の薬局などでは給与面の待遇が良いため、キャリアアップしていけば、かなりの高年収を得ることも夢ではありません。
東京には薬局や病院が数多くあり、関東の中でも求人数が集中しています。ただし、23区内は求人数が多いものの、年収が低めに設定されているため、同じ仕事内容でも23区外では年収が30万円以上変わることも珍しくありません。
- 関東地方は「需要<供給」の状態、特に都心部は供給過多が顕著
- スキルアップを目指すなら都心部エリアがベスト
- 関東地方における薬剤師の平均年収は「501.4万円」(全国平均▲33.1万円)
- 大手のドラッグストアや薬局などでキャリアアップすれば大きく年収アップが期待できる
- とりわけ東京に求人が集中、23区内より23区外のほうが年収設定が高い
中部地方(新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知)
中部地方では名古屋市内を除いて全体的に人手不足となっており、高い需要があります。
中部地方の平均年収は528.3万円で、全国平均よりも6.2万円低くなっています。これは、中部地方9県の中で愛知県・岐阜県・新潟県は全国平均を上回っているものの、その他の6県では年収が下回っているからです。
人口が集中している名古屋市には薬学部のある大学が多く、その卒業生が居住エリアとしても人気な名古屋市内でそのまま就職する傾向があります。そのため、名古屋市内の病院や薬局は人員を確保する苦労があまりなく、中途採用の募集は少ない状況です。あったとしても年収は低めの設定になっていますので、年収アップを目指す転職をするなら名古屋市外をおすすめします。
- 名古屋市以外は全体的に人手不足
- 中部地方における薬剤師の平均年収は「528.3万円」(全国平均▲6.2万円)
- 愛知県・岐阜県・新潟県の平均年収は全国平均を上回っている
- 名古屋市内における中途採用の募集は少なめ、あっても年収は低めの設定となっている
- 年収アップを目的とするなら名古屋市外がおすすめ
近畿地方(三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
近畿地方全体で見れば多数の募集があるものの、約半数が大阪に集中しているのが実態です。
近畿地方の平均年収は522.0万円で、全国平均よりも12.5万円低くなっています。三重県や兵庫県では全国を上回る平均年収となっているものの、その他の府県では人手不足が解消傾向にあり年収が低いためです。
大阪と京都は供給過多の傾向が見られますが、セミナーや勉強会が多く開催されているため、スキルアップや自己研鑽したい方にはおすすめのエリアです。また、専門性の高い薬局もあるため、特定のスキルを伸ばしたい方は2府で職場探しをするといいでしょう。
- 近畿地方における求人数の約半数が大阪に集中(2府は供給過多の傾向)
- 近畿地方における薬剤師の平均年収は「522.0万円」(全国平均▲12.5万円)
- 三重県と兵庫県の平均年収は全国平均を上回っている
- スキルアップするなら2府(大阪・京都)がベスト
中国・四国地方(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知)
中国・四国地方では求人数が多く、高い年収を望まなければ、自分の条件に合った職場を見つけることができるでしょう。
中国・四国地方の平均年収は489.4万円で、全国平均よりも45.1万円低くなっています。これは、鳥取県と愛媛県を除く県における年収の低さが要因です。
中国・四国地方における募集の約半数を広島県と岡山県が占めています。しかし、応募人数も多いため、年収の高さには結びついていません。ただ、夜遅くまでの勤務時間となっている薬局は少なく、ワークライフバランスの観点では実現しやすいでしょう。
- 中国・四国地方における求人数の約半数が広島県と岡山県に集中
- 中国・四国地方における薬剤師の平均年収は「489.4万円」(全国平均▲45.1万円)
- 鳥取県と愛媛県以外の県は年収が大きく全国平均を下回っている
- 深夜まで/24時間営業の薬局は少なく、ワークライフバランスは比較的とりやすい
九州地方(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)
九州地方の中でも、福岡県は人手が飽和しつつある一方、山間部を中心とする他のエリアでは、募集しても追いつかず人手不足が深刻となっています。
九州地方の平均年収は544.8万円で、全国平均よりも10.3万円高くなっています。これは、九州全体の人手不足を補うために、高めの年収設定にしていることが要因です。
福岡県の中でも福岡市は一番の大都市で、薬学部がある大学も多いため、卒業生がそのまま就職するケースが目立ち供給過多となっています。
勤務地を福岡市とする場合、生活の不便は少ないものの年収が低めになるため、人生設計を踏まえた上で職場を探すのが賢明でしょう。
- 山間部を中心とするエリア(福岡県を除く)では人手不足が深刻
- 九州地方における薬剤師の平均年収は「544.8万円」(全国平均+10.3万円)
- とりわけ福岡市は供給過多(需要<供給)の状態が続いている
- 年収アップを目指すなら福岡市以外がおすすめ
【対策】薬剤師転職に失敗したくない方向け
薬剤師転職に失敗したくない方は、【無料】薬剤師専門の転職サポートおすすめ一覧をチェックして自分に合ったサービスを選んでみて下さい。
プロの支援を受け、事前に応募先の実態(求人票やホームページなどからは絶対に収集できない内部情報)を把握することが肝心です。
薬剤師を続けるかどうか迷っている方は
転職を考えている薬剤師向けピックアップ記事3選
キャリア相談窓口 狭くなっていた視野が、広がる。 さらに詳しく> ご予約> ぴよお こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。 本記事は、次のようなお悩みを抱えている薬剤師の方に役立[…]
キャリア相談窓口 狭くなっていた視野が、広がる。 さらに詳しく> ご予約> ぴよお こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。 本記事は、次のような悩みや疑問を解消する内容となってい[…]
キャリア相談窓口 狭くなっていた視野が、広がる。 さらに詳しく> ご予約> ぴよお こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。 本記事は、次のような悩みや疑問にお答えする薬剤師向けの[…]
薬剤師の年収に関するおすすめ記事2選
キャリア相談窓口 狭くなっていた視野が、広がる。 さらに詳しく> ご予約> ぴよお こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。 [word_balloon id="4" size="S" p[…]
キャリア相談窓口 狭くなっていた視野が、広がる。 さらに詳しく> ご予約> [word_balloon id="4" size="S" position="L" name_position="under_avatar[…]
女性の年収に関するおすすめ記事2選
キャリア相談窓口 狭くなっていた視野が、広がる。 さらに詳しく> ご予約> ぴよお こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。 本記事は、次のような悩みや疑問にお答えする内容となって[…]
キャリア相談窓口 狭くなっていた視野が、広がる。 さらに詳しく> ご予約> ぴよお こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。 本記事は、次のようなお悩みを抱えた方に役立つ内容となっ[…]