こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。
本記事では、転職検討中(または転職活動中)の看護師(第二新卒)に向けて「面接通過率を上げる退職理由・志望動機の伝え方」をお届け致します。
【第二新卒の採用基準】面接官にどんな点を見られている?
医療機関等が看護師を中途採用する場合、面接官のチェックポイントは一般企業のケースと異なります。
実は、退職理由(離職理由)を重視することが多いんです!
なぜなら、昨今は「想定外の医療現場へ配属されたことによる心身の不調」を訴える看護師が多く見られるようになり、採用側としても本人に適した配属先を慎重に見極める必要が出てきているからです。
最近は最前線の医療現場で働くよりも緩和ケアやターミナルケアなどを希望する若手看護師も増えています。そのような傾向も考慮し、双方にミスマッチが起こらないよう、採用担当者は応募者の退職理由や志望動機などを正しく把握しようと努めているのです。
また、医療従事者の場合、身だしなみは整っていて清潔感のある人が多いため、それよりも第一印象(表情や姿勢など)や言葉遣いを重視する面接官が多いようです。
看護業務はサービス業でもありますので、基本的なマナーが備わっているかどうかは印象を左右する大きなポイントとなるでしょう。
【あわせて読みたい】
【20代看護師の悩みランキング】高い年収よりも休みが欲しい?早めに転職するべきか?解決方法はこちら
第二新卒の退職理由ランキングTOP10
【第9位】夜勤・準夜勤後の残業の多さ
【第8位】体調不良による離職
【第7位】ナース間の人間関係
【第6位】認定看護師取得に向けた実務経験を積みたい
【第5位】日勤もしくは夜勤専従として働きたい
【第4位】自己研鑽(スキルアップ)できる環境で働きたい
【第3位】保有資格に見合う働き方の見直し
【第2位】職員寮で暮らせる環境が欲しい
【第1位】福利厚生が手厚い医療機関で働きたい
経営難から医療機関の統合などが加速しており、医療現場ではボーナス減少などのあおりを受けて生活に影響が出ているナースも見受けられます。
給与を増やすために働き方を見直し、職員寮で生活したいといった声も寄せられるようになりました。正当な理由で転職を希望する看護師が増えているのも事実です。
看護師の転職は履歴書で決まる!志望動機の書き方と11の例文集
面接通過率を高める志望動機の伝え方(3選)
1. 看護のジェネラリストを目指す
看護という仕事は自身の経験と技術がものをいう世界でもあるので、経験を積んで自己研鑽を続ける意欲をアピールすることはとても効果的です。
また、これまでの経験、身につけたスキル、取得した資格や免許などを生かし、応募先に自分がどのようなメリットを与えられるのか、どんな貢献ができるのかも伝えましょう。
ただし、勤務を希望しない領域(例えば、高次救急や終末期病棟など)に対するアピールは極力避けて下さい。
2. 看護のスペシャリストを目指す
第二新卒の看護師が転職する場合、とりわけ受け入れてもらいやすい動機が「認定看護師を目指す」ことです。
とはいえ、病院にとって認定看護師がいることはメリットになりますが、看護師にとっては資格取得するまでがなかなか大変で時間もかかる現状があります。
つまり、本気度が問われるところでもあるのです。本気で認定看護師を目指しているのか、口先だけではないか、その点はチェックされていると考えておきましょう。
希望する分野で自分が得意とする点をアピールすると同時に、病院側が提供している資格取得のサポートについてあらかじめ勉強してきたことを伝えると、受け入れてもらいやすくなりますよ。
3. 給与額以上の働きをコミットする
昨今の医療機関における賞与支給などが減っているという現状を踏まえて、自分の生活をもう少し豊かにしたいという本音(人間らしさ)を伝えることも大切です。
とはいえ、伝え方には配慮して下さい。給与が減って困ってはいるものの、それでも看護師として働き続けたい意欲があることを伝えましょう。
また、手厚い福利厚生や収入アップと引き換えに自分がどのような価値を提供していけるかアピールすることも重要です。給与に見合った、あるいはそれ以上の貢献ができる可能性が自分にはあるのだと自信を持って伝えて下さい。
通らない!落ちる!悪い回答例(3選)
1. 個人的な主張が強い
残業が続くとなかなか体を休めることができません。当直だけで対応できない時や急患時の対応役として待機するオンコールもしかりでしょう。
一方、医療機関の採用担当者であれば看護師の勤務事情はよく理解しているはずです。
そのため、正当な退職理由に思える内容であっても、他の看護師たちとの覚悟の違いを(悪い意味で)印象づけかねません。単にラクをしたいと勘違いされてしまえば最後です。
面接官に「当病院もやむを得ずオンコールを出すことがあるし、急変した患者が多ければ当然のことながら残業になる」と揚げ足を取られてしまわないよう露骨な表現は控えるように注意しましょう。
「残業がなければありがたいが、いざという状況には対応する」というニュアンスで伝えるのが賢明です。
2. 向上心が感じられない
自分の職務能力を十分に発揮しながら“やりがい”を持って仕事をする観点では、適材適所という考え方は大切です。
しかし面接官は、応募者の向き・不向きも考慮はしますが、それ以上に「向上心」を重視します。
このような回答をしてしまうと、向上心ではなく逃避心のようなネガティブな印象を与えかねません。
なぜそのクリニックを志望したのか(なぜそのクリニックでないといけなかったのか)、そのクリニックで自身がどういった看護を提供していけるか(どんな貢献ができるか)も合わせて回答できるようにしておく必要があります。
3. 現場に優劣をつけている
最近は、厳しい看護環境になる最前線での看護を退く人が増えていると言われています。
しかし、看護の現場に優劣はなく、気楽な病棟もありません。
面接官には「忙しさや大変さを比べる人には仕事を任せられない(=不採用)」という採用基準があると心得ておきましょう。
看護師は転職上手になるべし
看護師の場合、医療機関等における入退職は(退職も転職も)日常茶飯事です。それは、看護師の多くが『長く勤められる職場を探したいと望んでいる』からでもあります。
看護師の転職は今や当たり前。だからこそ、医療業界で働く誰もが納得できる退職理由や志望動機を整え、転職面接対策を万全にしておくスキルが看護師には必要なのです。
初めての看護師転職は特に失敗しやすいのでご注意下さい。転職先の情報不足が主な原因です。
「思っていた職場と違った…」と後悔しないように、プロの支援を受け、事前に応募先の実態(求人票やホームページなどからは絶対に収集できない内部情報)を把握することが肝心です。
後悔しない転職を目指す方は、【無料】看護師専門の転職サポートおすすめ一覧をチェックしてみて下さい。