とはいえ、女性の場合は、結婚・妊娠・出産、あるいは子育て・介護など、男性よりもライフスタイルの変化に伴う影響を受けやすいため、1つの会社で長く働き続けるのが難しい傾向にあります。
「できれば同じ職場で長く働きたい」と思う女性は多いはず。長く働き続けたいなら、どんな業界や会社を選べばよいのでしょうか。
本記事を参考にして、ぜひ自分に合った選択を模索してみて下さい。
アンケート調査「妊娠中・出産後も働きたい?」
私が実施したアンケート調査は大手企業が実施するような大規模なものではありませんが、その分より身近でリアルな調査なので参考になると思います。
割合の多い順に内訳を整理しますと、次のような結果となりました。
- 妊娠中は今まで通り、出産後は少しペースを落とし、子供が就学したら以前と同じように働きたい(11名/36.7%)
- 妊娠中・出産後はペースを落として働きたい(8名/26.7%)
- 妊娠後期〜出産でいったん離職し、子供が就学したら働きたい(5名/16.6%)
- 今と同じように働きたい(3名/10%)
- まだわからない、決めていない(3名/10%)
この令和時代には、「夫は外で働き、妻は家を守る」という価値観を持っている女性は少なく、結婚・妊娠・出産しても仕事をしたいと考える女性が多いことがわかります。
経済的な理由(食べていくため、生活していくため)だけでなく、社会とのつながりを持ちたい、経済的に自立したい(お金に困らない状態を目指したい)という女性は少なくありません。
女性が長く働ける業界の特徴
女性が多い業界ほど、女性が長く働ける環境が整っています。
一方、女性が少ない業界は、女性が働きにくい環境である(まだ女性向けの環境が整っていない)と考えていいでしょう。
例えば、女性が多い保険会社の場合、ほとんどが内勤のため、それほど体力を必要としません。
また、飲食業界やアパレル業界などの接客・サービス業も女性は多いですが、ほとんどがシフト制や2交代制のため時間的な融通が利きやすい環境となっています。
そして、女性管理職が特に多いのは外資系やIT業界であることも見逃せません。女性管理職が多い業界は、女性が長く働きやすい環境が整っていると考えていいでしょう。
【参考になる記事】
【女性が働きやすい会社の特徴】女性が多い職場は疲れる?人間関係は?実際に働く人の声
女性が長く働ける会社の特徴
1. 社員に子持ちの女性が多い
子持ちの女性社員が多い会社ほど、育児休暇が取りやすく、育児休暇から復帰している女性も多いため、周囲の理解を得られやすい特徴があります。
子供が小さなうちは、急な病気やケガで休んだり、保育園や幼稚園から呼び出されることは避けられません。
休みにくい、早退しにくい風潮がある企業で働き続けるのは困難。小さな子供を持つ女性が多い職場なら、周囲に共感してもらいやすいため長く続けられます。
2. 状況に合わせてワークスタイルが選べる
ここ最近は、社員のライフスタイルの変化に柔軟に対応してくれる企業が増えています。
女性が長く働ける会社は、リモートワーク制度、フレックス制度など、社員の環境変化に応える制度整備に努めています。
とはいえ、大手企業だから制度が十分に整っているかと言えばそうとは限りません。
歴史ある企業が対応できていないことも多く、むしろベンチャーなど新興企業のほうが社員のパーソナルな課題に柔軟な対応をしているケースが多く見られます。
3. 子育て支援・介護制度が充実している
育児や介護を対象とした時短勤務制度、ベビーシッター料の補助、急病などに対応するための時間単位で取得できる有給休暇など、会社独自の制度を導入している会社は、女性が働きやすい環境づくりに努めている企業です。
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【女性が安定して長く働ける仕事を探すコツ】ライフスタイルの変化に強い未経験可の職業や職種が狙い目
【取ってよかった資格】仕事を長く続けたい女性におすすめ!
経験や知識・スキルがなくても、ゼロから取得できる資格はたくさんあります。
その中でも、多くの女性が「取ってよかった!」と感じている資格をピックアップしましたのでご紹介しますね。
ITパスポートとMOS
「ライフスタイルの変化に適応しつつ仕事を長く続ける」という観点では、IT関連の資格が有望です。
常にIT分野の需要は大きく、積極的に女性を採用しようとする動きが見られます。そのため、女性向けの制度を充実させている企業も少なくありません。
ITパスポートは入門編とも言える国家資格「ITパスポート」や、Word・Excel・PowerPointなど基本的なマイクロソフトオフィスを使えこなせることを証明する「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」などを取得しておくと、就職や転職に有利です。
人生のリスクヘッジ資格
例えば、夫の転勤や親の介護などのために引っ越す予定がある場合、保育士、医療事務、登録販売者、介護福祉士など、どこでも使える資格を取得しておくのも賢明です。
日本全国どこへ住まいを移しても仕事に困らないリスクヘッジ資格は、探せば他にもたくさんありますので、一度じっくりリサーチしてみて下さい。
独立系の資格
また、ゆくゆく独立や起業(フリーランスも含む)を考えている方は、FP(ファイナンシャルプランナー)、行政書士や社会保険労務士などの士業、あん摩マッサージ指圧師やエステ・ネイリストなどの手に職系の資格を取得するのもいいでしょう。
企業ウケのいいオフィスワーク資格
オフィスワークを長く続けたい方は、先程ご紹介したITパスポートやMOSの他にも、簿記検定や秘書検定、宅地建物取引士など、就職や転職の際に高評価してもらいやすく実務にも役立つ資格がおすすめです。
また、資格にこだわらない方は、ロジカルシンキングを身につける研修などを受講して、トレーニング・学習歴を積んでおくのもいいでしょう。いたずらに資格を取得するより、実際の現場で応用が利きますし、実践で使えますよ。
ベンダー資格の取得も目指そう
お伝えしてきた資格に限らず、ひと通り基本的な資格を取得したら、次は目指す職種に合わせたベンダー資格の取得を目指して下さい。
スキルアップはもちろんのこと、自分が成長している実感を味わえると思います。
【おさらい】取っておいてよかった女性向け資格(一例)
- ITパスポート
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- 保育士
- 医療事務
- 登録販売者
- 介護福祉士
- FP(ファイナンシャルプランナー)
- 行政書士
- 社会保険労務士
- あん摩マッサージ指圧師
- エステ・ネイリスト関連の資格
- ロジカルシンキングを向上させるトレーニング など
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【年代別】就職や転職に有利な資格おすすめ「難関試験に合格すれば高収入も目指せる!」
【まとめ】人生は選択の連続である
「安定して長く働きたい」と考える女性は増えています。
子供に十分な教育の機会を与えるため、安定した老後を送るためにも、しっかり稼げる仕事に就きたいと考えるのは自然なことです。
女性が長く働ける業界や会社を選ぶことは、将来を快適に安心して過ごすための鍵となるでしょう。
「人生は選択の連続だ」と言いますが、需要の高い業界・職業・職種を選択することや、将来性のある資格を取得することも、女性の人生において重要な選択であると思います。