こんにちは、キャリアコンサルタントのぴよおです。
本記事では、「40代でもパートから正社員になれますか?」というご相談に回答します。
【相談】パート勤務の独身41歳でも今から正社員になれますか?
相談者:Sさん(41歳・女性)
私は独身で、高齢の父母(共に70代)と3人で暮らしています。
今はまだ自分のことは自分で何でもできる両親ですが、今後のことを思うと不安です。
もし介護が必要になったら、もし施設に入居させたり、ケアサービス等を利用することになったらと、特に経済面の心配が尽きません。
私は一人っ子で、このまま結婚しなければ、両親をサポートするのは私しかいないですし、何かあったら困るという思いもあって、自宅から車で15分ほどの会社で数年前からパートで働いています。
両親の面倒を見るのが嫌という話ではなくて、そうなったらそうなったできちんと世話をしようと思っています。ただ、今のままパートで働き続けていくことを考えると不安でたまりません。
40代パートの私でも、今から正社員になれるものでしょうか?
年齢的に厳しいことは重々承知しています。それでも、正社員を目指すことが今からでも可能であるなら、プロの方がそう言ってくれるなら、今からでも諦めずに転職活動をしてみようと思います。
無謀なら無理とハッキリ言ってもらって構いませんので、助言を頂けましたら嬉しいです。よろしくお願いします。
ご相談ありがとうございます!
それでは早速ご回答させて頂きますね。
「WELLCAREER lab.」からのアドバイス
ただし、容易ではないこと、それなりに苦労することは覚悟しておいて下さい。
直近(ここ数年)の実態を見ても、20代、30代、40代と年齢が上がるごとに正社員を受け入れる企業側の間口は確実に狭くなっています。
Sさんがアピールできる経験やスキルなどを有している場合は、現職がパートであろうと、年齢が41歳であろうと、正社員になれる可能性は低くありません。
一方、特にアピールする経験もスキルもないという場合は、パートで働いている今の勤務先で正社員を目指すという道が最も現実的かもしれません。
いずれにしても、まずは、自分にあるもの(経験やスキルなど)を漏れなく把握することが肝心です。
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収入ばかりに囚われない
40代以降になると『体力の衰え』を実感する女性も増えてきます。
その実感は、パートタイムからフルタイムで働くようになると、より大きく感じられるかもしれません。
特に40代以降は疲れやすさに加えて更年期に入ってくる時期(一般的に45〜55歳くらい)でもあります。もちろん個人差はありますが。
フルタイムで働くことになると、ただでさえ自分をメンテナンスする時間が確保しにくくなります。
収入を増やす一心ではなく、ご自身の健康にも気を配るよう努めましょう。心身を壊して働けなくなってしまっては元も子もありませんので。
履歴書や職務経歴書の書き方も重要
繰り返しになりますが、パートから正社員になることはできます。40代でも可能です。独身かどうかはあまり関係ありませんが、フルタイム勤務の正社員を採用する側の立場に身を置いてみると、独身のほうがウケは良いかもしれません。
とはいえ、自力でとなると“かなり難しい”のも事実。ツテやコネがある場合はその限りではありませんが。
少しでも成功の確率や可能性を高めたいなら、やはりその道のプロを頼るべきでしょう。Sさんの希望に合った求人はもちろんのこと、思いがけない優良企業と引き合わせてもらえるかもしれません。
無料で就職までサポートしてくれますので、利用しない手はないですよ。餅は餅屋です。その道のプロに任せるのも一つの賢明な戦略だと私は思います。
特に「パートから正社員へ」となると、履歴書や職務経歴書の書き方についても工夫が必要です。プロのアドバイスや添削は必須と言ってもいいでしょう。
転職に失敗したくない、何としても正社員になりたい、そんな強い思いがある場合は、無料の転職サポートおすすめ一覧をチェックし、自分に合ったサービスの利用をご検討下さい。
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パートナーを諦めるのはまだ早い
Sさんは独身ということでしたが、パートナーがいると経済面と体力面の両方の問題が大きく軽減できたりします。
もしお付き合いしている男性がいる場合は、そろそろ結婚について本気で考えたほうがいいと思います。また、お付き合いしている男性が今はいないというなら、この機会に婚活を始めてみるのもいいでしょう。
かつて日本には「お見合い」の習わし(当たり前の風習)があり、お見合い結婚で幸せな家庭を築く人々で溢れていました。
今の婚活システムは「令和版のお見合い」であり、そのシステムを利用して幸せな家庭を築くこともまた十分に可能です。
婚活と聞くと抵抗がある方もいますが、古き良き日本のお見合い制度が進化・発展したものと捉えれば、抵抗感は軽減されるのではないでしょうか。
Sさんは『まだ41歳』です。40代と言っても新米です。人生100年時代の今、40代は人生の半分にも満たないわけで、まだまだ結婚を諦める年齢ではありません。よほどの理由がない限りは。
私の身近には、55歳から婚活を始めて結婚された女性もいます。41歳で婚活を始めることが遅すぎることはありません。どうせ無理だろうと諦めるのはもったいない年齢なのです。仕事だけでなく、プライベートの幸せも意識して行動することが大切だと思います。
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正社員の肩書きに期待しすぎない
最後に。Sさんの不安や心配はよくわかりますが、まだ起きていないことを今から考えすぎてしまうのは精神衛生上よくありません。
あまり悲観的にならず、少しだけ肩の力を抜いてみましょう。
それと、考えれば考えるほど「正社員になることが現状を打破する道だ」という答えに執着してしまっているようにも見受けられます。
しかし、正社員になればその不安が解消されるとは思わないほうがいいですよ。正社員という肩書きに期待しすぎてはいけません。
「東京商工リサーチの全国企業倒産状況倒産件数・負債額推移」によりますと、令和元年には8,383件、令和二年には7,773件と、毎年8,000社前後の企業が倒産し、その何倍、何十倍もの正社員たちが失業しています。
正社員になれたとしても、いつまで雇用が保障されるかわかりません。「非正規は不安、正規は安定」ということでもなくなっているのが実情です。
Well-being(ウェルビーイング)の観点では、自分に合った働き方や雇用形態であることが重要なのです。
【Wellbeing/ウェルビーイングとは】
身体的・精神的・社会的に満たされている状態、幸福。
もちろん正社員になればパートでは実感できなかった安心感は得られるでしょう。しかし、その安心は保証されないということも受け入れておかなければなりません。
そう考えると、「パート勤務はダメ」ということでもないと思います。改めて自分に合った働き方・生き方をベースに雇用形態を考えたうえで「どうしても正社員になりたい、目指したい」という場合は、覚悟を決めて転職活動を始めてしまいましょう。
悶々としているばかりでは事態は変わりません。転職に有利になる資格を取得したり、今の会社で正社員になれないか相談してみたり、あるいは婚活してみたり。とにかく動いてみることが大切です。